計画策定の目的

県立観音崎公園は、都心から一時間の距離にあって、海から森へと続くまとまりのある貴重な自然と豊かな歴史に恵まれた公園です。明治13年に陸軍が首都圏防備の要塞とされたものを、昭和31年に公園として計画決定し、昭和45年から施設整備を始め、昭和50年には60haをオープン、平成14年には現在の東京ドーム15個分となる70haをオープンしました。今では東京・埼玉方面からの利用客も含み、年間82万人が公園を利用しています。
しかし、公園整備から40年が経過し、園内には老朽化した園路や休憩所、サインといった施設が多数あります。また、公園入口で民間企業が営業するレストハウスも整備から38年が経過し、その周りの公園バスロータリーも老朽化が進んでいます。こうした中、平成18年には指定管理者制度が導入され、県予算と公園駐車場収入によって民間企業が公園の運営管理を開始しました。

平成19年には園内に横須賀市が運営する美術館がオープンし、平成21 年には近傍まで横浜横須賀道路が延伸され、都心とのアクセスが向上しております。一方、平成23年には園内で県青少年課が運営する青少年宿泊施設の運営が廃止されました。

また、公園をとりまく社会環境も変化の激しい時代を迎え、公園整備当初に比べてバリアフリーへの対応や防災機能の向上、県民協働、環境保全、環境教育への対応、観光振興、施設の長寿命化、循環型社会への対応へのニーズが高まっています。 そこで神奈川県では、公園の現況とそれをとりまく社会環境の変化に対応し県立観音崎公園を効率的で効果的に再生するため、再生計画を策定することとしました。計画の策定にあたっては、基礎調査として公園及び周辺の自然・歴史・既存施設の調査と、公園の利用実態調査や、公園の既存・潜在利用者のニーズ調査、また、関係者からのヒアリング調査等を実施しました。

そして、それらの調査結果を県民参加によるワークショップや専門家委員会で情報共有し、意見交換をしながら、計画の策定作業を進め、このたび「県立観音崎公園再生計画(案)」としてとりまとめました。

計画策定のフロー

計画策定のフロー