2025/04/18

魚たちにとって大切なものっていろいろありますが、
沖縄でいえば、たとえばサンゴ。
秋谷でいえば、思い浮かぶのはやはり海藻でしょうか。
ワカメやヒジキはもちろんのこと、それ以外にもさまざまな種類の海藻がありますが、
最近めっぽう見なくなった海藻といえば、カジメですね。
15年くらい前までは駐艇場の岸壁から海を覗くと、
カジメがワッサワッサと生えていて、
海底が見えないほどでした。

カジメあれば魚あり
ところが今は海底の岩がきれ~いに見えて、しかも藻の類いが何にも生えていないので、
岩が白っぽく見えるんです。
三浦半島だけなのかな、と思っていたら大間違いでした。
2年半前に伊豆の須崎でシュノーケリングをしました。
このとき須崎の海中にはカジメがいっぱいで、
かき分けないと前に進めないくらいだったのですが、
昨夏に同じ場所を潜ってみると、
あれだけあったカジメが、ただの一本も生えていませんでした。
海中は岩がむき出しになり、
黒っぽくなったカジメの枯れ茎?が、
わずかに付着している程度でした。
2~3年の間にこんなにも海が変わってしまうんだな、と
悲しい気持ちになりました。
温暖化と騒がれてずいぶん経ちますが、
この先どうなってしまうのでしょうね。
ただ、私たちも不安だと思いますが、
魚たちはもっともっと不安だと思いますよ。
私たちにできることは、ゴミ捨てはもちろんのこと、
むやみに魚たちの居場所を奪うことが無いように
海のものを採ったり、動かしたり、傷つけたりしないよう
心がけることでしょうか。
神奈川県のHPに記載されている「海のルールを守りましょう‼」を参考に、
海に生きるあらゆる生物を見守っていきたいものです。
温暖化による白化現象を引き起こし、絶えつつあった沖縄のサンゴも、
地元の方々の思いやりと努力によって復活を遂げている場所が多数あります。
サンゴの敵はズバリ海水温の上昇ですが、
それ以外にもオニヒトデによる食害などがあります。
一時は猛烈に繁殖してサンゴが危機にさらされましたがが、
地元ダイバーや漁業者の皆さんが地道に駆除活動を行ったおかげで、
ここ最近は見かける頻度が下がり、一時期より数が減ったように思えます。
オニヒトデはバラバラになっても復活するそうなので、
完全に葬り去らないとならないそうです。
網で捕獲して浜に穴を掘って埋めたり、焼いたり、
あるいは海中で石などを使ってバラバラにしたところを
サザナミフグが食べたりと、人魚一体となって駆除を行いました。

オニヒトデを食べるサザナミフグ
オニヒトデ以外にもサンゴに脅威をもたらす存在があります。
台風、そしてダイバーです。
悪気はないのですが、中性浮力という浮力をコントロールできないダイバーの
フィンによって叩かれたりすると、サンゴは簡単に壊れてしまいます。
それが何十何百という回数になると、どうなるのか想像がつきますね。
そうなってしまったポイント、そうなりそうなポイントは長期の休養が必要です。
地元業者さんたちが協力してそうしたポイントには立ち入らないよう措置が取られるんです。
先日、運よく25年ぶりに解放されたポイントに潜ることができました。
充分な休養をとったサンゴたちは元気いっぱいで、
さらにその周りには魚たちが元気いっぱいに泳いでいました。
少しづつ少しづつ清掃活動や保護活動を行ったことが、サンゴ、しいては海の復調につながったのだと思います。

元気いっぱいのサンゴはビューティフォー!

魚たちも元気いっぱい
何事もいきなり良い状況になることはありませんが、
改善に向けて何もしなければ、変わることはありません。
少しづつ、少しづつでいいんじゃぁないでしょうか。
魚たちの立場になって行動すれば、
それが結果的に私たちのためになることなんだと思います。